桜咲いたら春本番!
太陽の守: 春じゃのう。4月といえば、桜の季節。
市姫: 「桜井城」の桜は、毎年見事な花を咲かせるのですぅ。
太陽の守: ここ、宮野山の桜は、ソメイヨシノ【染井吉野】が中心じゃが、カンザン【関山】など、ほかの種類の桜もあって、楽しめるのじゃ。
じぃ: お城から見下ろす黒部の里にも、ぽつぽつと桜が咲いております。白っぽいもの、赤っぽいもの、いろいろです。
太陽の守: 黒部には、どれほどの桜があるのであろうか。
じぃ: 聞くところによると、60種類ぐらいあるそうでございます。本数は必ずしも多いとは言えませんが、多様であることは間違いありません。
市姫: 60種類もあるのですか!!
太陽の守: 自生しているもの、植樹されたもの、いろいろじゃ。特に最近は、さまざまな種類の桜を植える活動が盛んであるからの。
みんなで植えよう桜の木
じぃ: 黒部の里を桜でいっぱいにしよう、桜でにぎわいをつくろう、ということで、黒部まちづくり協議会のサクラワークショップの方々が桜の植樹をしておられます。
太陽の守: 小学生の記念植樹なども行われておるし、黒部では桜の輪が広がっておるようじゃ。庭先などでも、桜を植える者が増えておると聞いておるぞ。
じぃ: はい。やはり、黒部とゆかりの深い花でございますから。
市姫: そうなが?
太陽の守: 黒部の里の三日市は、かつて「桜井の荘」と呼ばれ、これにちなんだ地名も残っておる。学校などでも「桜井」とついておるじゃろ。
市姫: お城も、「桜井城」。まわりに桜がいっぱいあるからだと思っとった。
太陽の守: 昔から、黒部で親しまれている花であるということじゃ。
黒瀬川の桜が復活
太陽の守: 今は宮野山の桜が有名じゃが、かつては黒部で「桜」といえば、黒瀬川の桜を見に行ったものじゃ。そのころは宮野の桜もまだ若かったからの。
じぃ: そうでございます。
太陽の守: しかし、川幅を広げることになって、堤防も壊さないといけないっていうがで、桜の木をみんな切ってしまったが。
市姫: え~!
太陽の守: 地元の者たちが、これじゃあ寂しい、っていろいろなところに働きかけて、桜を植えるために幅の広い堤防をつくってもらったがよ。
じぃ: 地元石田の「黒瀬川に桜堤を復活する会」(現:黒瀬川の桜堤を愛する会)の方々が、300本の枝垂れ桜を植えられました。今年も、花が咲くころに桜まつりが行われます。
三日市小学校の「百年桜」
太陽の守: 三日市小学校の旧校舎跡にある「百年桜」も見事であるぞ。
じぃ: 明治40年(1907年)に植樹されたソメイヨシノ【染井吉野】で、富山県内では一番の古木だそうです。
太陽の守: たしか、三日市小学校に着任された先生が、初任給で買った苗を植えられたのであったな。
じぃ: 青年教師の熱い思いを感じますなぁ。
太陽の守: ソメイヨシノ【染井吉野】は普通、樹齢50~60年ほどが寿命と言われておる。100年を超えていきいきと花をつけているのは、地元の者がいろいろ手入れをしているからであろう。
じぃ: そのおかげで、毎年美しい花が見られるのですな。今年も百年桜の下でお茶会が行われるようでございます。