戦国時代の雰囲気を体感
「戦国のろし祭り」が始まったがは平成4年(1992)のこと。魚津市の市制40周年を記念して、戦国時代の雰囲気を再現するイベントとして企画されたがです。かつてこの地が松倉城を中心として栄えた歴史を踏まえ、これまでは周辺の支城と合わせて複数の会場で行われてきました。しかし今年は松倉会場でのみの開催となるため、今まで通りとはいきませんが、1会場だけになる分、より地区を挙げての準備が進められとります。
当日は、会場の雰囲気を盛り上げるイベントが目白押し! よろいかぶとを身にまとった城主である武将・椎名康胤(しいなやすたね)が侍大将を従え、きれいなお姫様とともに来場者を迎えます。祭りのオープニングでは、城主のもとに「上杉勢が攻めてきた」という知らせが届き、出陣を命じる合図とともに狼煙(のろし)が上がるがです。ステージでは武者やお姫様に扮した子どもたちが登場したり、伝統芸能の獅子舞や刀踊りが披露されたりして、来場したお客様を楽しませてくれるがです。
■松倉城の歴史をおさらい
【歴史ロマンあふれる越中最大級の山城 松倉城跡(県指定史跡)】(黒部藩)
http://www.kurobehan.com/midokoro/30pt/
お城が身近に
松倉城址は重要な史跡であり、地元の方たちが中心となって保存活動が行われています。年に2回、本丸周辺や林道の草刈りをしておられ、大人も子どもも協力してきれいにするそうです。また、「のろし祭り」も保存活動の一環として、歴史を後世に伝え、理解を深めてもらうことが目的のひとつでもあるがだそう。みんなで準備したり参加したりすることで、知らず知らずのうちに歴史を学び、地区の絆も強くなっとるがですね。
第1回からのろし祭りに携わっておられる松倉自治振興会長の冨川茂樹さんによると、過去に土砂降りの中で開催したとき地区の皆さんは「やっぱり雨でも山でやって良かった。体育館の中でやってはのろし祭りではない」と言って、特に文句は出んかったそうながです。お城への愛着があるから、こんな困難な状況も一丸となって乗り越えられてきたがですね。
いざ、出陣!
開幕の合図でもある狼煙(のろし)は、回を重ねるごとに燃やすものなどを工夫し、天候などの条件が悪くても高く上げられるように準備されているとか。往時に思いを馳せながら、会場でしっかり目撃してほしいがです。
そのほか、松倉城跡の魅力を体感できる企画として、ウォークラリーが開催されます(雨天時は中止)。約1時間で遺跡群を回るコースでガイドさんの解説もあり、山城の歴史を知る絶好の機会ながです。また、山で採れる食材を使って、地元のお母さんたちお手製の山菜おこわ等を販売する「戦国茶屋」もあるがで、こちらも楽しみながです♪
「日本の山城100名城」(洋泉社MOOK)の中でも、「眺望の良い城ベストテン」に選ばれている本丸からの眺めも見逃せないポイント。お天気が良ければ北側に富山湾、南側には立山連峰を望むことができるがです。見所満載の「戦国のろし祭り」に、ぜひ来たってください!
【第28回うおづ戦国のろし祭り】
日時 令和元年(2019)5月26日(日) 9:00~14:30
会場 松倉城跡(入城の門広場)
*駐車場に限りがありますので、ご来場の際はシャトルバスをご利用ください。
【松倉公民館Instagram】
https://www.instagram.com/matsukurakouminkan/
(2019年5月16日)