舟見の七夕まつりの始まりと現在
毎年7月6日と7日、富山県入善町舟見地区で「舟見七夕まつり」と「花火大会」が開催されます。2日間にわたり、大小合わせて100本以上の七夕飾りが、舟見の街並みを鮮やかに彩るがです!!
この七夕まつりは江戸時代中期の寛文2年(1662)夏、北陸街道の旧上街道の宿場町であった舟見に、前田藩のお殿様の一行が参勤交代で宿泊された際、地区の住民が七夕飾りや本陣太鼓で旅情をなぐさめたのが始まりと伝えられとります。以来、今日まで地区最大の行事として、舟見の人たちの手によって愛着をもって育て続けられてきたがです。
七夕まつりと言えば、富山県内では高岡や戸出、全国では仙台や平塚が有名ながですけど、舟見七夕まつりには他の地域にない大きな特徴があるがです!!なんと七夕飾りには市販や既存の材料をいっさい使用せず、家庭にあるものを利用した住民手作りながですよ♪材料は折り込み広告や梱包用品など、そのまま捨ててしまうような物をリサイクル。最近は雨にも強い卵のパックや乳製品のパック、ナイロンひも、ビールの缶なども使われとるそうながです。お金よりも手間暇かける、まさに”エコ七夕☆”ながですね!
リサイクル品を使って作られたことに驚くばかりな美しい飾りながですけども、じっくりよーく見れば材料が分かるがです。そのまま見とれるもよし、材料を当てながら見るもよし…いずれにしても、舟見に行って直に見ることで、本当の良さが分かる七夕まつりながですよ(^^)
舟見七夕まつりの楽しみ方♪
七夕飾りは7月6日の朝、いっせいに飾られます。出品するご家庭ではその日にむけて、1年もの時間をかけて材料の収集から制作までされるがです!それだけの時間をかけて、飾られるがは2日間のみ。でもそこには1年間の”作る楽しみ”、そして2日間の”見る楽しみ・見てもらう楽しみ”があるそうです。7日の夕方には七夕飾りはすべて撤去され、また静かな舟見の日常に戻るがですけど、各家庭ではまたすぐに来年へと作品作りがスタートするがですよ!
殆どの飾りは2日で目にする事は出来なくなるがですけど、実は、この七夕短冊には審査があるがです。第一基準はもちろん”手作り度”。さらには去年とは違う新しい作品かも厳しく審査され、入賞作品は7月30日から10月20日にかけて舟見城跡館でにて常設展示されるがですって。当日どうしても行けない、という方はこちらで実物を見に来たってください。
それから、舟見七夕まつりは他にも楽しいイベントが満載ながです!人形飾りや舟見小唄町流し、七夕飾りの下を駆け抜けるマラソン大会に小学生による鼓笛隊パレードまで!!参加する側も見る側も楽しめそうやちゃね♪
6日夜のハイライトには、花火大会が開催されます。約45分間、およそ1000発の花火が上がるがですよ。ちなみにこの花火にも舟見ならではの特徴が。花火のスポンサーは企業になる事が多いがですけど、こちらは地元住民の方々がとっても多いがです!その内容も、古希・還暦・年男年女・誕生祝・結婚祝など、「お祝いごとは全て花火に?」と思うほど素敵な花火が夜空に輝くがです。
まつりを続けるために
この2日間は親戚や縁故の方、遠方に行っておられる方など、大勢の皆さまが舟見に戻って来られます。岩崎会長は「みんなに帰って来てもらって、みんなで楽しむ大事な大事な2日間」とおっしゃいます。そしてこの手作りのお祭りを、舟見以外のたくさんの方々にも一緒に楽しんでもらいたいそうながです。
現在、舟見地区では七夕飾りの作り手がご高齢になられ、技の伝承に危機感を持っておられます。対策の一つとして、岩崎会長は「将来的には、たとえば、舟見地区以外の方々が七夕飾りを競って出すことも考えられる。それがお互いの情報発信にもなるし、それを元に交流も生まれる。」との思いを持っとられるそうながです。確かに、様々な地域の方が参加することで、新しい発想の七夕飾りが生まれるかもしれんちゃね!
舟見は古くからの宿場町。北日本新聞社の企画「とやまキトキト百選」の風情ある街並み部門にて舟見は第2位に選ばれました!!切り妻屋根が残る街並みと、残雪たたえる北アルプスの風景が評価されたがです。また、田植え前の鏡のような水田に映る夕日や散居村が織りなす風景、舟見城址館、気軽に登れる負釣山(おいつるしやま)など、舟見宿周辺には”ぶらり旅”を堪能できるスポットがたくさんあるがです。ぜひ、七夕まつりと一緒に楽しんでってくださいませ~☆
【2014年 舟見七夕まつり】
2014年7月6日(日)・7日(月)
開場:入善町舟見地区
花火大会:7月6日(日)20:00〜21:00
※6日、7日は交通規制が行われます
(2014年6月30日)