そばを黒部の名産品に
富山には、「そばの聖地」のひとつとして全国に知られる利賀(南砺市)があるがですけど、実は黒部でもそばが生産されとるがです!!かつては休耕田の転作作物として、個人消費用に細々と生産されとったがですけど、名水の里・黒部で生産されるそばの可能性に着目し、黒部市が事業化を提案。農協や地元のおそば屋さんと協力して、そばを黒部の名産品にするための地域ぐるみでの取り組みが始まったがです。
市からの働きかけにより、黒部にある手打ちそば・うどんのお店「はなと本店」で、地元産のそばを提供する道すじがついたことで、そば農家さんたちも奮起! 平成19年(2007)には「黒部そば生産組合」を設立し、良質なそばを安定供給できるよう、みなさんでがんばっとられるがです。
そばの花!
かわいいがです~☆
山あいに広がるそば畑
黒部でそばが生産されているのは、主に東布施や宇奈月、前沢など山あいの地域。そばは一般的に高冷地での栽培に適しとって、昼と夜の温度差が大きいほうがおいしくなるがだそうです。生命力が強く、成長もはやいがで、種まきから収穫までだいたい70日くらい。黒部では8月中旬ごろから種をまいて、10月下旬に収穫となるがです。
そこから乾燥調製、選別などを経て、出荷されるのは12月。黒部そばは、「日本一遅い新そば」と言われるくらい遅いがで、「新そばで年越し」ができるがです!
近年、全国的にそばの作付面積は広がっているようで、いろいろ新しい品種も出てきとるそうです。現在、黒部で栽培されとるがは、そばの代表的な品種である「信濃1号」ながですけど、黒部そば生産組合では新しい品種にも挑戦して、「黒部らしいそば」を育てていきたいがだそうです☆
新そばで年越しとは、縁起が良い!いいことがありそうじゃの♪
そばを使った新商品
そばは、良質のタンパク質を多く含み、高血圧や動脈硬化の予防に効果があると言われるルチンも豊富ながです。地元企業では、栄養的に優れたそばを使って、新商品の開発にも取り組んでおられるがです。
黒部産のそばをご家庭でも召し上がっていただけるように、乾麺として商品化したのをはじめ、ゆで時間を短縮し、手軽に調理できるようにした「そばそうめん」が登場。つるつるっと食べやすくって、大人気ながです。
また、お肉の代わりに、そばの実とおからをあんに使った「そばの実餃子」は、そのヘルシーさと意外性が受けて、お客様の評判も上々。そばは麺にして食べるだけじゃない! こんな食べ方もできるがですね♪
おいしくてヘルシーとは
素晴らしい!
収量アップをめざして
黒部そば生産組合を設立した平成19年度当初の収量はやや少なめの約1トン。でも、2年目、3年目と年を追うごとに技術的な向上が図られて、収量は増加していきました。
22年度はヨトウムシの被害に遭い、収量は激減。「2日ほどの間に葉がすべて食われ、茎だけになってしまった。」というほど、あっという間の出来事。全滅、という農家さんもおられたがだそうです。悔しい経験を乗り越え、今年(23年度)の収量見込みは4~5トン、まずまずとのこと。「それでも、単収にしたら全国平均に比べて半分ほど。組合員のなかでも差があるし、まだまだこれから。」ながだとか。農家さんたちの努力が実って、たくさんの人に黒部のそばを食べてもらえる日も、それほど遠くないはずながですよ~!!
黒部そば生産組合の得能初雄組合長、JAくろべの谷口智親さんにお話を伺いました。ありがとうございました。
★黒部産そば&そばの実餃子が食べられるお店★
【はなと本店】
黒部市荻生5297
TEL 0765-54-0961
営業時間 11:00~15:00/17:00~21:00
★黒部産そばのお取り寄せ★
黒部産そばのお取り寄せは、黒部藩特産問屋からどうぞ!!
「黒部産そばセット(千両箱入り)」
「そばそうめん」
(2011年12月09日)