チューリップの咲く田園風景
富山のチューリップ栽培は、大正時代に新潟から導入され、水田の裏作として始まりました。かつて扇状地では米がとれず、貧しい農家の人がなんとか生計を立てようと手がけたのがチューリップ。数多の困難はあったものの、富山はチューリップ栽培に適した気候や土壌に恵まれ、今では日本一の球根生産地となっています。
せっかくのチューリップ、球根だけじゃなくて咲いているところも見てもらいたい!ということで、平成9年(1997)から始まったのが「にゅうぜんフラワーロード」。毎年メイン会場を移動するのは、連作障害を防ぐためですが、眺めの良いポイントを選んで準備されるそうです。畑の開放は時間を問わず、しかも無料。遠くにはまだ雪が残る山が見え、一面のチューリップ畑が広がり、それはのどかな田園風景ながです。こんな景色が毎日見られる所に住んでるなんて、幸せです♪
父上!フラワーロードの季節がやってきたがです!
毎年楽しみに
しておるからのぅ!
【にゅうぜんフラワーロード2011】
期間:2011年4月9日(土)~ 4月下旬
☆ウェルカムイベントは、4月16日(土)・17日(日)に行われます。
にゅうぜんフラワーロード公式サイト
http://flowerroad.jp/
世界で10,000品種! チューリップの魅力
鮮やかな原色、かわいらしいパステルカラー、模様になっているものから、咲いている間に色の変わるものまで! さまざまな色で、私たちの目を楽しませてくれるチューリップ。色だけではなく、大きさや花びらの形もいろいろ。世界中で熱心に新品種の開発が行われてきたこともあり、現在8,000~10,000種類のチューリップがあると言われています。入善町をはじめとする新川地域では約200種の球根栽培が行われています。
たくさんの種類があるとは言っても、簡単に新しいチューリップを作れるわけではないがです! 選抜を繰り返し、確率でいえば10万分の1、安定して球根を生産できるようになるまでには、20年もかかるとか・・・。突然変異(スポート)で見つかるものもあるそうですが、多くの新品種は、地道な研究のたまもの。富山生まれの新品種は、園芸研究所と県内の生産農家が育成したものを合わせると約90種類にもなります。まだ見ぬチューリップを求めて、飽くなき挑戦が続いとるがです。
「大水飲み」の球根たち
①球根の選び方
大きくて固いものが、初心者には育てやすいでしょう。外側の茶色い皮がついている球根のほうが、病気に強いです。
②植え方
通常、10~11月ごろに球根を植えますが、なるべく遅く植えることをおすすめします。(地域にもよりますが、11月後半ぐらい)
③水やり
球根は土のなかで育っているので、芽が出る前から水はたっぷり与えましょう。チューリップは「大水飲み」。この時期に水が足りないと、葉っぱだけで花が咲かない、いわゆる「花とび(ブラインド)」になってしまいます。芽が出てしまえば、球根の力で花が咲きます。
チューリップは、開花した後も気温が下がってくると花を閉じ、暖かくなるとまた開きます。開いたり閉じたりを繰り返して、10日間ほどかけて花びらが大きくなっていきます。やがて開閉運動も止まって、花が乱れてきたらおしまいのサイン。花首で折って摘み取り、葉っぱが枯れたら球根を掘り上げます。
色とりどりの花びらが、黒部の春を演出
球根を太らせるため、咲いて1週間ほどで摘み取られてしまうチューリップの花。ほとんどはこのまま捨てられてしまうがです…。でも、この時期ならではのアイテムとして利用されたりして、みんなの目を楽しませてくれるがです★
ホテル黒部(宇奈月温泉)の「デコレーションボード」
毎年、玄関前に登場する大きな花絵(花びらアート)。30年以上前から制作されていて、毎回デザインが違います。今年はどんな絵になるのか、楽しみ~♪
宇奈月グランドホテル(宇奈月温泉)の「チューリップ風呂」
露天風呂の湯ぶねいっぱいに、チューリップの花びらが浮かべられています。温泉の効果とあいまって、優雅な雰囲気にひたれます。
善巧〔ぜんぎょう〕寺(宇奈月町浦山)の「花まつり」
お釈迦さまの誕生日をお祝いする「花まつり」のときに、たくさんのチューリップの花で境内を飾っておられます。今年(2011年)は、4月24日(日)に開催される予定です。
富山東部球根プラント組合の杉澤忠司さんにお話を伺いました。ありがとうございました。
【富山県花卉球根農業協同組合 入善支所】
(富山東部球根プラント組合/入善町花卉球根組合)
富山県下新川郡入善町板屋185
TEL 0765-76-0036
ホームページ http://www.tba.or.jp/
(2011年3月23日)