黒部市宮野山・・・ここに、黒部藩の桜井城がある。(たぶん)
のどかなある日のこと、城主・黒部太陽の守と家臣・宇奈月京黒が、城下を眺めながら何やら話しておりました。
太陽の守:黒部には、全国にその名をとどろかせているという「黒部ダム」があるとかねがね耳にしておるのだが、わしはそれを見たことがない。どこにあるのじゃ。
じぃ:殿、おそれながらわたくしどももうわさに聞くばかりで、その姿を知る者は数少なく・・・。
太陽の守:「黒部」と名がつく以上は、わしが知らぬままでは済まされぬのう。しかし、このわしにしてその在り処が分からぬというのも妙な話。ダムなど夢物語、幻なのではなかろうか。
じぃ:わたくしも不思議に思っておりました。ただ、旅の者の話によれば、山向こうにあるようでございます。
太陽の守:そうか。よし、これははっきりさせねば気が済まぬ。行って調べようぞ!
じぃ:なんと! 殿、いけませぬ。殿の御身になにかあっては・・・。このじぃが、殿の代わりに行きましょう! 必ずや黒部ダムを見つけまする!!
こうして夢か幻か、「黒部ダム」の調査に行くことになったじぃ。若い衆を連れて、出かけていきました。山を越え、ようやくたどり着いた先でじぃが見たものは・・・。