富山 黒部の観光情報サイト「黒部藩」

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第25回 達人

「職人の技で商売繁盛!②」
飛弾昭昌さん

(ヒダアトリエ代表)

第25回 達人「職人の技で商売繁盛!②」飛弾昭昌さん
手描きの迫力

飛弾さんの言葉によれば、ペイントの看板には「筆の力」があるとのこと。「我々が同業者の仕事を見るときは、筆が入ってから抜けるまでの流れを見る。たくさん描いていた昔のほうが、みんな勢いがあったね。」毎日たくさんの仕事をこなしながら、飛弾さんはさらに腕を磨いていったがです。
「ただ写真を大きくしても、人の目を引く看板にはならない。職人が描くときに意図的に手を加えることで動きが出たり、写真以上に本物らしくなったりする。」今では、機械さえあれば誰でも手軽に看板を作れる時代。確かにキレイなものが出来上がりますが、飛弾さんは街頭の看板などを見ても、「自分でも描けないことはないな。」と思うそうです。「コンピュータは便利な道具だけど、ペンキと筆だけでもそれ以上のものが描ける。イベントのときに実演することもあるから、描いているところを近くで見てもらって、手描きの良さを知ってもらえたら。」何メートルもある大きな看板が、ものの数時間で完成する光景は、さすが!の一言ながです。

絶妙な色づかいが迫力のヒミツ!
看板1枚でお店が変わる
描きあがった看板は大迫力!

「古い看板のままだと、若い人が見向きもしなくなる。広告っていうのは、読んで字の如く『広く告げる』ということ。仕事をさせてもらったお店で、看板を新しくしたとたんに急にお客さんが増えた、っていうこともあるね。」
目立つ看板はお店のイメージアップにつながり、それだけですごい宣伝効果を発揮するがです。「看板に対する投資以上に、必ず売上が伸びるという自信があるから仕事をさせてもらっている。枠から絵の一部が飛び出しているような看板もよく描いた。決まった形に収まるように描いたって、空間がムダだし、誰もビックリしないからね。」
注文を受けるときには相手の業界のことや流行も研究し、見る人の心理までもトータルに考えて看板を作るがだとか。「看板の力でお客さんが来るようになっても、お店のサービスが伴わなかったら、一時的なもので終わってしまう。『看板倒れ』と言われないように、お店の努力も必要だね。」と、厳しいことを言われるがも、依頼主のことを本気で思えばこそながです。

市姫:大きなシャッターもお手のもの!

満足したら終わり

屋外に設置される看板の寿命は5年から10年。「年月が経つと、色が褪めて効果も落ちるし、風で飛んだりする危険性もある。そういうときは取り外さないとね。」とおっしゃる飛弾さん。自分の描いたものを撤去するのって、複雑な気持ちじゃないかな、と思うがですけど、「自分は看板屋であって芸術家ではないから、どんな看板も昔描いたなあ、というくらいで、特別な感情はない。いつか消えていくものだし、作品だと思ったこともない。」とあっさり。「満足のいくものが描けた、というのは1~2枚もあるかな。いつも、どこかに不満があって、もっといいものが描けたのにな、と思っている。自分の仕事で、気に入ったと思ったら、最後かもしれない。」

飛弾昭昌さん

そんな飛弾さんの夢は、自分の技術を最大限に活かして、ダイナミックに地球の鼓動を感じさせるような、壮大なスケールの看板を描くこと。「ぜひ頼む、というお客さんがいたら、描いてみたいね。」と意欲的に語る飛弾さん。これからもステキな看板をたくさん作ってほしいがです☆

黒部太陽の守:街で飛弾さんの看板を探してみるかの♪

(2012年9月26日)