7年前からの思い
昭和63年(1988)から平成5年(1993)までの6年間、黒部で行われていた野外コンサート「ホットフィールド・ライブ・イン・クロベ」。富山の若者を熱狂させた伝説のイベントを19年ぶりに復活させようと、現在着々と準備が進められています。企画・プロデュースの中心となっているのは車谷雅人さん。車谷さんは高校卒業後、東京でイベント制作などのお仕事をしとられたがですけど、平成17年(2005)ごろから、いつか出身地の富山で野外フェスを開催したいと考えるようになったがだそうです。
「ライブやフェスが楽しくて、富山にはそういうイベントがあったかな、と考えたとき、黒部に『ホットフィールド』があったことを思い出したんです。でも、調べてみたらもうやってなくて、いつか自分の手でやってみたいと思うようになりました。」
最初は漠然とした夢だったがですけど、2年後には実施に向けて本格的に活動を開始。各地の夏フェスの開催状況を調査しながら構想を練り、平成21年(2009)には仲間を募って、茅ヶ崎(神奈川県)で「ENDLESS SUMMER」という野外音楽イベントを開催されたがです。
北陸最大規模の野外フェス
「ENDLESS SUMMERは、ホットフィールドのためのいわば予行演習。出演者との交渉や収支のことなど、ひと通り経験して覚えました。」翌年にも開催し手応えを感じていたところ、3年目は東日本大震災が発生したため開催を見送ることに。
「来年もできるかわからない、という状況のなか、一緒にやっていた仲間から『次はホットフィールドじゃないか?』と言われ、よしやろう、ということになったんです。」
平成23年(2011)5月に黒部市当局への概要説明、6月には会場を決定し、11月に公式発表を行いました。北陸では野外での音楽イベントが少なく、2日間にわたって20組が出演するホットフィールドが規模的には一番!!全国のフェスと比べても引けをとらない内容ながです。
「昔のホットフィールドは音楽だけの野外コンサートでした。今やろうとしているのは『野外フェス』であり、会場全体がひとつのテーマパークのようになります。20年近く経って昔のイメージも薄れているし、名前は引き継ぐけれど特別意識することはないですね。」生まれ変わったホットフィールド、ぜひともこの目で確かめんなんがです!
素晴らしいステージ
ホットフィールドの会場となるのは、黒部市の市街地にほど近い、宮野運動公園。野外ステージ「ミューズ」はホットフィールド・ライブ・イン・クロベでも使われていたもので、20年の時を経てよみがえるがです!
「実は、宮野山以外の会場も検討したんです。同じ場所で、というこだわりも必要ですが、主催者としては様々な条件を考慮して、興行的に成功するかどうかを見極めなくてはいけない。でも結局、宮野山を超える場所はなくて、ここに落ち着きました。」
車谷さんは、宮野山が全国のフェスに負けないシチュエーションを持っているとおっしゃいます。「例えば、静岡県富士宮市で行なわれている朝霧JAMでは、出演者が発表される前にチケットが売り切れてしまう。誰が出るかではなくて、富士山というシチュエーションを目当てに、みんなやってくる。黒部にも十分その素質があると思っています。」確かに、あの景色のなかで音楽を聞きながら過ごすひとときを想像すると、期待で胸が高鳴るがです♪