野菜・果物の魅力を伝える
寺林さんは、毎週、「農家におじゃま」という番組でレポーターをされとるがです。この番組は、地元のおいしい野菜や果物の情報が盛りだくさん♪ これまでに300回以上放送され、新川地区の野菜農家さん&果物農家さんはほぼ網羅されとるそうです。
農業の取材をされるようになったきっかけは? 「この仕事をしていると、何か強みがあったほうがいい、って言われます。以前担当していた番組が終了したとき、自分の得意分野は何だろう、と考えて、思いついたのが『食』でした。」
今でこそ地産地消とか、安心・安全とか、盛んに言われるようになっとるがですけど、10年前はそうでもなく、安ければいい、という時代。そんな風潮に疑問を感じて、農業の取材をするようになったそうです。
「最初は食べることが好きだから、という程度で始めたんですが、取材をするうちに農家の大変さを知りました。そして、自分を筆頭に、食べる側の人は生産者のことを知らなさすぎると気付いたんです。」
わたくしも食に関しては得意中の得意ながです!!
野菜ソムリエへの道
ただインタビューするだけでは、伝えられることにも限界があると感じるようになった寺林さん。「私自身がちゃんと理解していないと、視聴者の方、リスナーの方にもわかってもらえない・・・。そんなとき、『野菜ソムリエ』という資格を知ったんです。」
野菜ソムリエは3段階のコースに分かれとるがです。自分で楽しむだけのジュニアコースは比較的簡単ながですけど、大変なのは次の「野菜ソムリエ」コース。合格率は20~30パーセントとも言われる難関に、「野菜や果物の魅力を伝えられる力を持ちたい!」という強い思いから挑戦された寺林さん。ラジオの仕事をしながら、週末は受講のため名古屋に通い、わずかの時間も惜しんで猛勉強された結果、見事合格されました!
見せていただいたテキストにはたくさんの書き込みがあり、試験の難しさを物語っとるがです。「私にとっては、資格を取ることではなく、あくまでも知識を自分のものにすることが目的。それによって見方も伝え方も変わりました。悩みながら取った資格ですが、今は取ってよかったと思っています。」
農家の人たちを応援したい
農家のみなさんのご苦労を知ってから、安売りの野菜を見るにつけ、「これだけ作るのに、どれだけの手間ひまがかかっているかも知らないで・・・。」と思うようになった寺林さん。「地産地消というのも、ただ新鮮、安心というだけではなくて、地域の農家の人を応援するつもりで買ってほしいんです。農家の人にちょっとでも長く続けてもらって、5年後、10年後にも、この野菜が食べられるように。」
何がどんなふうにつくられているかを理解して、それに見合った適正な価格で買う。そうすることで農家の人も経営を続けることができる、と寺林さんはおっしゃいます。「この先、農家の人が作るのをやめてしまったら、私たちの食はどうなってしまうのか・・・。勉強したことを活かして、なぜおいしいか、なぜこの値段なのか、をきちんと伝えられる人になりたい。放送を通じて、地元の野菜を食べてくれる人を増やすお手伝いができればと思います。」
熱いハートでお仕事に奮闘される寺林さんのお話を聞いて、ますます好きになっちゃいました☆ これからも、私たちの知らない地域の魅力を、たくさん教えてください!
ずっと美味しい野菜が食べられるように、まずは知ることじゃな!分かりやすく伝えてくれるがでたすかるちゃ~!
これからも応援しとりますぞ~!
(2011年11月7日)