放送で元気を届ける
身近な話題を届けてくれるコミュニティFM。寺林さんは、平成12年(2000)に新川コミュニティ放送(ラジオ・ミュー)に入社され、10年にわたって番組制作に携わってこられました。もともと放送の仕事に興味があり、学生時代にはレポーターなども経験。ラジオ・ミューでは、リクエスト番組や朝の情報番組のパーソナリティーをしながら、自分で取材に行き、編集してオンエアーするまで、一人で何役もこなす毎日だったがだそうです。
「朝の番組を担当していたときは、リスナーのみなさんが楽しく、明るく一日を始められるように、と心がけていました。」とおっしゃるとおり、ラジオから聞こえてくる声は元気いっぱい。「ラジオは、見えないものを伝える世界。私自身が楽しいと思っていないと、声も楽しくならないんです。」朝にぴったりの寺林さんの声、いつも楽しみにしてました☆ そして平成23年(2011)4月、ケーブルテレビ「みらーれTV」に出向となり、今はテレビのお仕事をされとるがです。
わ~☆よくラジオで聞いとったがです~!
実はファンながですちゃ!お目にかかれて光栄ですぞ☆
インタビューの面白さ
コミュニティ放送局のレポーターとして、地元のいろいろな人にインタビューに行かれた寺林さん。「ラジオやテレビのインタビューの良さは、その人の、そのままを放送できること。伝え手が間に入ると、ニュアンスが微妙に変わってしまう。いろんな人の声を録って、それを電波に乗せられたことは私の財産です。」
寺林さんのレポートは、インタビューされとる人も本当にうれしそうにしゃべっとられるがで、聞いとっても面白いがです。「興味を持ってインタビューしないと、相手も心を開いてくれない。特に、子どもはそうですね。本気で “大好き!” と思ってないと、こちらに愛情を向けてくれないんです。」
インタビューは生もの、とおっしゃる寺林さん。「現場でそのときに感じることは、すごく大事。もちろん準備はしていきますが、その枠にはめようとすると、肝心なことを聞きそびれてしまう。お話をしているとピピッと来るものがあるので、そこは迷わず聞くようにしています。」その瞬時の判断は、これまでの経験の賜物。さすがながです!
緊張したままだと、本当の声を聞くことはできぬからのぅ。
地域の人たちが主役
今は、インタビューに行くのが楽しくて仕方がないそうですが、過去にはスランプもあったそうながです。「よく見られたい、いい子でいたい、という思いが強くて、背のびをしていたんです。表向きはそつなくこなして、でも、その人の本来の良さをまったく聞き出せていませんでした。」
優等生的なコメントを用意して、無難にまとめるインタビュー。これじゃいけない、何とかしなきゃ、と自分でもうすうす感じていたとき、先輩から「コメントがいい子ちゃんすぎる。」との言葉。「そう言われて、ハッとしました。インタビューは私たちが主役じゃない。インタビューを受ける側が主役なんだ、って。」
それからは背のびをやめ、聞き役に徹するようになった寺林さん。「話が脱線することもあれば、予想していなかったその人の一面がキランと光ったりもする。その光ったところをパッとつかむんです。」自然なコメントを引き出すのも、インタビュアーの腕の見せどころながですね☆