お花に心いやされる
赤、ピンク、オレンジ、白、黄色・・・カラフルで可憐なお花があるだけで、ほっと心が和みます。その生命力のゆえか、植物のいやし効果は絶大。グリーンの安らぎは、どんな人にもやさしい気持ちをもたらしてくれるようです。
能登容子さんは、草月流いけばなの先生。「お花を見て、いやな気持ちになる人は、滅多にいないと思います。」確かに、お花の名前がわからなくても、その姿や色、香りでいやされる経験は誰にでもあるのではないでしょうか。
教室で教えるだけではなく、イベント会場などにお花を飾ることもあります。季節や会場の雰囲気に合わせて飾り、見上げるほど大きな作品になることも。「お花は、頼まれたら絶対引きうけることにしています。生けるときは、自然のもの、生(なま)のお花にこだわって、人をいやすことができれば、と思っています。」
とっても素敵ながです~!
個性重視のいけばな
日本のいけばなには、さまざまな流派があります。その源流とも言うべき「池坊」は、文字どおり、「お坊さん」によるものでした。いけばなの始まりは、仏前に花を供えること(供花)であり、その発祥は京都の頂法寺(通称「六角堂」)であると言われています。室町時代に体系化された華道は時代とともに変遷し、多くの新しい流派を生み出しながら発展してきました。
草月流は1927年(昭和2年)に華道家・勅使河原蒼風氏によって創始されました。草月流が掲げている理念は、「いつでも、どこでも、だれにでも」。もちろん決まりごとはありますが、古い形式にはとらわれず、個性を重視します。草月流のなかには、独創的な芸術家として、幅広く活躍している方もいらっしゃって、現代に合ったいけばなの流派のひとつと言えます。
「日本の花は、もともと床の間の花。現代は、生活様式が変化してきて、お花を飾る場所も機会も少なくなってきました。草月では、自由に生けることができるので、人それぞれにお花を楽しむことができると思います。」
思っておった「華道」とはずいぶん印象が違うのう!身近に楽しむことができるものなのじゃな。
究めれば、やまとなでしこ
お花、お茶といえば、花嫁修業の筆頭に数えられるほど。今も昔も、女子のたしなみとして、憧れの習いごとのひとつです。
能登さんがお花を始めたのは、中学校のクラブ活動から。たまたまそのとき教えてくれた先生が、草月流だったそうです。自分が教える立場になるとは夢にも思わなかったそうですが、続けるうちに師範の免状をもらい、知り合いの人に請われて出稽古に行くうちに、生徒さんが集まるようになりました。
現在、いけばな教室は週に3日開き、生徒さんが好きな時間を選べるようになっています。「時間を決めてしまうと、やりたい気持ちがあってもなかなか都合がつかず、あきらめてしまう人がおられるかもしれない。習ってほしいから、幅を広げているんです。」お稽古を続けることで、礼儀作法も身に付き、所作も美しく・・・なるといいですよね。「畳の上ではなく、テーブルで教えることも多くなりましたが、これも時代の流れ。形はどうであれ、日本の文化としてのいけばなを、伝えていければと思います。」日本の心を知り、目指せ、やまとなでしこ!
やまとなでしこ!?
わたくしのことながです!これはすぐにでも習いにいかんと!
礼儀作法に美しい所作…教えていただいたほうが良いかもしれませぬな…