最高峰のプレミアリーグに参加
地元の子供たちを鍛えて「日本一」をつかんだ富山第一高校は、普段どんな練習をしているのでしょうか。大塚監督に伺うと、「自主性」というキーワードが浮かんでくるがです。
高校生年代のサッカーは冬の全国高校選手権、夏の全国高校総体といったトーナメント方式の大会のほか、4月から12月まで全国、地区、都道府県といった地域ごと、競技レベルごとに分かれて戦う「U−18リーグ」が開催されています。富山第一高校は、トップチームが2011年から最高峰の「プレミアリーグ(WEST)」に参加。また、昨年はセカンドチームが「富山県1部リーグ」に、サードチームが「同2部リーグ」に出場したがです。トップチームに入っていない選手にも、公式戦でプレーするチャンスがあるがですね♪
このため普段から3チームに分かれ、毎週末に行われるリーグ戦の試合に向けて必要なトレーニングに取り組んでいます。グラウンドのコート全面を使えるがは各チーム約1時間半ずつで、それ以外の時間はコート脇のスペースで自主トレーニングに励むがです。
選手の自主性を重んじる
自主トレでは、選手それぞれが自分に必要な練習メニューを考えて取り組みます。大塚監督から強制することはないがだそうです。自分の課題に気づき、克服して上達しなければ試合に出場することもできんがで、選手たちも必死です。コートの外でも個人やグループに分かれ、シュートやヘディングをはじめ、それぞれの練習に打ち込む光景が見られるがですよ。
「人から言われるのではなく、自分で考えて取り組まないと実になりません。選手の自主性に任せたほうが時間は短くても実りがあると思います」。これが大塚監督の考えながです。
全国大会でも威力を発揮したセットプレーからの多彩な攻撃も、アイデアは選手たちで練り上げたもの。蹴るふりをしたり、作戦を話し合っているふりをしたりして相手をあざむくトリッキーなフリーキックも、実戦で何度か披露しとるがです。大塚監督は「自分たちで考えてやるのが一番楽しいと思います。私からアイデアを投げかけることはあっても、膨らませるのは選手たち。自主性を重んじ、考える余地を残すくらいの助言がよいと考えています」。自ら考えて実行するという習慣は、誰もが自然と身につけられるものではありません。「繰り返し伝えていく我慢強さが必要」との心構えを持ち、選手たちを見守っておられるがです。
「打倒Jクラブ」へ知恵を絞る
富山第一高校が参加している「U-18プレミアリーグ(WEST)」は、Jリーグクラブのユースチームが多数を占めとるがです。プロを目指して選手を英才教育しているこれら強豪との対戦経験は、選手たちが成長する貴重な機会となっています。しかし、勝つことは簡単ではありません。富山第一高校は、翌年もプレミアリーグで戦えるように残留を目指して、必死の戦いを繰り広げておるがです。
強いチームを倒すためには、相手の戦術や試合展開に合わせてフォーメーションを変更する必要性も出てきます。臨機応変に戦い方を変えられる柔軟性は、このリーグ戦で培われたがです。また、試合中に相手に知られることなく作戦を変える時には、合図としてオリジナルの暗号を使用するとのこと。大塚監督は「暗号を使うといったちょっとした遊び心を交えることで、やらされているのではない楽しさが生まれるのではないでしょうか」と話されます。指導には選手の心をつかむ工夫が、いくつも散りばめられとるがですね♪
(2014年03月28日)