季節感を大切に
昌栄堂さんには、旬の素材を活かしたお菓子がたくさんあるが。季節によってお店に並ぶ商品が違っとって、それぞれの季節のお菓子がお目見えするごとに、四季の移ろいを感じるがよ。今は野菜でも何でも季節感がなくなってきとるけど、昌栄堂さんは、「いちばん季節感を出せるのがお菓子じゃないか」って言わっしゃる。お抹茶のときの上生菓子とかが代表的やけど、ちょっと特別って感じで気軽には手がでんがよね…。だから、昌栄堂さんはもっと手軽に食べやすいお菓子として、おまんじゅうで季節を表現しとられるがよ!
季節の上用饅頭は、決まった日があるわけじゃなくて、天候を見ながら入れ替えていかれるがやって。お正月にはその年の干支、それから順に、椿、桃、さくら、菜の花、菖蒲、あじさい、あさがお、秋桜(コスモス)、菊・・・とめぐっていくがよ。皮とかあんとかもそれぞれアレンジしてあって、味だけじゃなく、見た目にも楽しいお菓子ながで、固定ファンも多いらしいよ。
黒部ブランドの丸いもを使用
昌栄堂さんの上用饅頭は、皮に地元の「丸いも」を使っとるが。丸いもはヤマイモの一種で、黒部の特産品。黒部ブランドにも認定されとる自慢の逸品ながよ。高級食材として知られとって、とろろにして食べることもあるけど、和菓子の材料にもなるが。これを生地に使うことによって、ふっくらやわらかな最高級のおまんじゅうになるがよ。
あんも自家製で、黒部の名水で作るから、すっごくおいしいって評判☆ こしあんとつぶあんで二重になっとって、自然でほんのりとした甘みが上品な風味を醸し出しとるが。まるごと入った栗も味わい深くて、感動もんやよ!!
上用饅頭は、ひとつひとつ職人さんの手づくり。はかりなんか使わんでも、分量は手が覚えとるんやって! あっという間にあんこを皮でくるんで、丸めていかれるが。これを蒸したら、おまんじゅうのできあがり♪
新商品にも注目☆
昌栄堂さんには上用饅頭みたいなお祝いのお菓子のほかにも、お団子とか焼き菓子とか、和菓子・洋菓子いろいろあって、全部合わせたら80アイテムもあるがやって。昭和29年(1954)の創業以来、くろべっ子に愛されるお菓子を作り続けておられるが。今みたいに季節を意識したお菓子づくりをするようになったがは10年ほど前からながやけど、行くたんびにいろいろ新作とかもあるから、ついつい買ってしまうがよね~。
平成21年(2009)に佐渡から黒部へトキが飛来したのにちなんで、昌栄堂さんから発売された「ときめき万寿」は、白い皮に、うすい朱色のラインが入ったおまんじゅう。今や黒部の銘菓として、すっかりおなじみになっとるが。世代を問わず、「気軽に入れて楽しいお店」をコンセプトにして、新しい商品の開発にも意欲的に取り組んでおられるがよ。
なにより、作っとる人たちが楽しそう♪ それぞれのお菓子にまつわるこだわりとか、お店で聞かせてもらうのもいいかも。とにかくいっぺん遊びに来てみて☆
取材させていただいたお店・品 | 昌栄堂(黒部本店) 上用饅頭 |
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価格 | 上用万寿「和」栗入り(10個詰め合わせ) 2,153円 |
TEL | 0765-54-0002 |
住所 | 黒部市三日市1078-1 |
備考 | 〈ホームページ〉 https://www.syoueidou.co.jp/ 〈営業時間〉 平日/9:00~18:30 土日祝日/8:00~18:30 〈定休日〉 不定休(水曜日) |
(2011年11月11日)