富山で一番若いかまぼこ屋さん
昆布の渦巻きかまぼこをはじめ、細工かまぼこなど独自のかまぼこ文化が根付く富山県。県内には約40社のかまぼこ屋さんがあり、それぞれが特徴あるかまぼこ作りに取り組んどられるが。
魚津市のJR魚津駅前通りにお店を構える河内屋さんは、昭和22年(1947)に創業したかまぼこ屋さん。元祖鮨蒲(すしかま)のお店として県内はもちろん、全国にその名をとどろかせるかまぼこの名店なが。老舗とよく思われがちながやけど、実は県内で一番若いかまぼこ屋さんながよ。現在で三代目になる河内屋さんは、県内外に5つの直営店を構えるほか、全国の有名百貨店やお土産屋さんとの取引を積極的に深めてこられたがよ。
また、インターネットが普及していなかった平成7年(1995)、北陸地方で先駆けとなるインターネットのウェブサイトを開設。早くから通信販売にも力を入れてこられた河内屋さんは、平成24年(2012)12月には第16回『日本オンラインショッピング大賞』にて小規模部門『最優秀サイト賞』を受賞されるなど、富山を代表する新進気鋭のかまぼこ屋さんとなられたがよ♪
ヒット商品の誕生
昭和57年(1982)、創業わずか20年ほどの小さなかまぼこ屋だった河内屋さんは、鮨蒲を商品化されたことをきっかけに注目を集めだしたが。
鮨蒲を考案したのは河内屋二代目の河内一雄さん。家族と行ったお寿司屋さんで「お寿司のようなかまぼこを作ったらどうだろう?」とひらめいたのが始まり。江戸前寿司のように、シャリに見立てたかまぼこの上に穴子や甘えびなどのネタを乗せる鮨蒲。現在では県内の多くのかまぼこ屋さんで同じスタイルのかまぼこが作られとって、これらを総称して「鮨蒲」と呼んだりもするくらい一般的になったがよ。けれど、河内屋さんが考案した当時は、それまでの富山のかまぼこのイメージとはあまりにもかけ離れとって、県内での評価は低かったそうな…数え切れないほどの試作品を作るなか、オシャレで粋!斬新なアイディアとして全国誌で紹介されると、瞬く間に人気が広がり「鮨蒲の河内屋」と県内外から賞賛されるようになったがやって!
社員全員が研究員
河内屋といえば鮨蒲!と、言われるほど鮨蒲の印象が強い河内屋さんながやけど、バレンタイン蒲鉾やスティックチーズかまぼこなど、県内でおなじみのかまぼこも、実は河内屋さんが元祖。
河内肇さん曰く「うちは小さい規模だから、工場すべてが研究開発室で社員全員が研究員」とのこと。大ヒットした鮨蒲は過去のもの。社員全員が研究員という自覚を持って、常にアイディアを出し合い、新しい商品を提供しようとする姿勢があるからこそ、多くのヒット商品を生み出すことができるがやね。
河内屋さんの「一歩先を見据えた商品開発」スピリットは、全国に向けて富山の食文化を発信するとともに、他にはないかまぼこの楽しみ方を提案しておられるが。ながで、これからも鮨蒲本 舗河内屋さんからは目が離せんちゃね!!
取材させていただいたお店・品 | 鮨蒲本舗 河内屋(魚津本店) 鮨蒲(すしかま) |
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価格 | 穴子680円 ※他にもいろいろな素材を使ったものがあります。 |
TEL | 0765-24-0381 |
住所 | 魚津市駅前新町9-12 |
備考 | http://www.kamaboko.co.jp/ 〈営業時間〉 8:00~19:00 ※冬期(1月3日~2月末) 8:30~18:30 〈定休日〉 年中無休(元旦のみ休業) |
(2013年01月28日)